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夜長の戯れ(上) #カク

ウカ、……そろそろ心の準備はできたかのう。わし、もう結構限界なんじゃが」
「……、そ、それは。もちろんするのが嫌ってわけじゃないんだけど、その。カクの、サイズが……」
「ほう……?」

 彼の表情から察するに、私はどうやら何か失言をしたらしい。ついさっきまで壁際のベッドにもたれるようにして、横並びで座って寛いでいたのに、あっという間に後ろから抱きすくめられ、脇の下から抱えるように長い腕が、足と足の間にはカクの長い足が割り込んできて、私は手も足も出なくなってしまった。「よっこらしょ」などと彼が言う度に、首筋に彼の熱い湿った息がかかってもどかしい。そして彼の満足いく体勢、つまり私の自由を奪った状態になったところで「さて、ウカ? さっきはいつかのどこぞの男とわしを比べたのか? ん?」と耳元で囁かれた。

「いや! そんなつもりではなかったけど!」
「けど?」
「いやだからその……前に機会があって1回試みたんだけど、それがあんまりよくなかったというか、正直痛かったからその……。上手くできるか不安で」

 上手くいかなかったら、その……と、声がどんどん小さくなる。前回の試みは、大した思い出でもなかったが楽しい思い出でもなかった。悪い人ではなかったが、お互い子供で、正直付き合ったというほどの付き合いでもなく、私の中ではなかったことになっている。唯一の救いはその人に心も体も傷つけられなかったことだ。それを聞いたカクは満足そうに「そうかそうか、それで不安じゃったんか。そりゃすまんかったの。そういうことなら安心せい」というものだからてっきり今日はこれで終わるのかと思ったのだが、

「それにしてもつまらない男に引っ掛かったんじゃな。災難じゃったなァ。ワシャそんな辛い思いさせんからの」
「んん?」
「じっくり解してやるから心配せんでいいぞ」

   ◆

「──────っんん!!」
「そんなに我慢せんでもいいというに」

はあ、楽しみじゃなァ、と言いながらカクは私の服の中から器用に下着だけ抜き取った。ホックをはずし、ストラップを腕から抜いてするすると。

「こんな可愛いもん着けとったのか、見てから脱がせばよかったの」

 また今度楽しみにしとるからの、とまだ私の体温で生ぬるい下着をしげしげと眺めて誉めるのも忘れない。そうして左手で下着を抜き取りながら、右手は服の上から私のささやかな胸の膨らみを撫で回していた。今日の服は薄手のブラウスでキャミソールも着ていたけどそれだけだったから、下着を抜き取られてしまったらもう彼の手を阻むものはなかった。

「──っ!」

 胸の突起にカクの手があたるたび、ビクンと体が跳ねる。右手だけでなく、いつのまにか左手も一緒になってさわさわと蠢いてはいたが、特にどこをどう、ということはなく、首筋から、鎖骨、お腹のほうまでゆっくり撫でて、たまに膨らみを確かめるようにやわやわと揉んでは「ああ、柔らかいのう」と感触を確かめ、耳元でのんびりとした感想を述べた。
 そして「はあ、幸せ幸せ」と言いながら首筋や耳の裏、頬などに唇を寄せる。手の動きを気にしていると首筋に、耳元に気をとられると胸に、と翻弄され、たまに膨らみを揉みしだくカクの指の間でその頂点が何やらクニクニと動かされたりするものだから、私はすっかり汗ばんで服が肌に張り付くようになってしまった。
 そのせいか、特別そこを弄られたわけでもないのに、胸の突起は固く屹立してしまい、いまやもう服越しでもそれがどこにあるのか一目瞭然だ。私は相変わらずカクに後ろから抱き抱えられており、カクは私の肩越しからそれを覗きこむように確認すると「よしよし」と頷いた。 触って確認しなくても、もしいまスカートを剥ぎ取られ、ショーツを脱がされれば、何かが、つーっと糸を引くだろうと想像できた。私の呼吸も荒くはぁはぁと肩で息をするくらいだったので、服の上からでもわかるカクの長くて引き締まった足を、ふくらはぎから膝の辺りまで指でつつつ、となぞりながら「もう入れるの?」と聞いた。

「ご冗談を。まだまだこれからじゃぞ」

 言いながら、急に尖りきった突起をぎゅっと摘ままれ、思わず「んああっ!」と声が漏れる。さっきまでうっかり触れてしまった、というくらいだったのに。今度は的確に摘ままれたまま、親指と人差し指をこすりあわせるように動かされ、ぞくぞくと快感が広がっていく。それだけでも堪らないのに「こういうのはどうじゃ?」と耳たぶをかぷ、と咥えられ、そのままゆっくり、私の「あ、あっ……あっ!」という声にあわせるように、温かくて柔らかいものが水音を立てながら中に入ってくる。
 胸を弄られながら耳を犯すように舐められて、まだ何もされていない中がヒクヒクと蠢いているのが自分でもわかる。それなのに、足は閉じさせてもらえず、秘所は無防備にさらされている。思わず腰を動かすと「やらしいのう」と囁かれ、ただでさえ真っ赤な顔にさらに血が集まるのがわかった。胸の尖りは、いまは人差し指でカリカリと弄ばれたり、上下左右に弾かれたりとされたい放題だ。カクの指は忙しなく動き続けていて、私は「んんっ……あっ!やあっ……だ、めっ……」と言葉にならない声を出すので精一杯だった。

「んー? 駄目かのう? やめるか?」
「────っ!」

 そう言いながら決して動きは止めない。むしろ「はあ、やめたくないのう」と言いながら指で突起をコリコリといじり、腰をぐりぐりと押し付け、固く熱く大きいモノの存在を私に思い出させる。

「……のまま……」
「んー?なんじゃって?」
「こ、のまま……、もっと」
「お安い御用じゃ」

 でもちょっとだけひりひりするかも、ということを息も絶え絶えになんとか伝えると「そりゃすまんかった! かわいくて、つい……」と先端を弄るのはあっさりやめてくれた。「悪かった」と申し訳なさそうなカクの手に、大丈夫だよと自分の手を添える。これで少し息も整うかなと思ったのだが、甘かった。
 今度は先端には決して触れないよう、人差し指と中指で尖りきった胸の頂点を挟むようにして、左右にゆるゆると動かし始めたのだ。「もう弄らんようにするから」と人差し指でくるりと円を描くようにもする。さっきまで摘まんだままぐりぐりと弄られたり、上下に弾かれたり、爪でカリカリとされていた突起が、もう弄らないでと頼んだ突起が、弄られていないのにじんじんと疼く。決して触れないのも、どうにももどかしくて、ばれないように体を捩ってみるが「これ、当たってしまうじゃろ?」とすぐばれた。触ってほしい、とも言い出せず、カクの指の動きを目で追うしかなかった。突起は固くとがったままだ。

「──っ!」
「すまん! 当たってしもうた!」
「──っ!?」
「ま、またじゃ。すまんのう」

 さっきから、先端の周りをくるくるとなぞっている人差し指が、一定の感覚で突起を弾く。1周、2周、3、4……8、9。

「──んっ!」
「ああ、もう。またじゃ」

1、2、3、4、5、6、7、8、9、あっ!
1、2、3、4、5、6、7、8、9、あんっ!
1、2、3、4、5、6、7、8、9、ああっ!

 弄らないでと言ったことも忘れ、次はいつ触ってくれるのか、カクの指を見つめてカウントする。カクはもう謝らない。

1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13……

 なんで!? と思わずカクのほうを見やると、カクは心底楽しそうに意地悪な笑みを浮かべ「ウカ、もしやこっそり数えて期待しとったのか?本当にやらしいのう」とのたまい、同時に放置していた突起を強くぐりぐりと摘まんだ。「ああああっ!」と一層大きな声が出て、強い快楽が一気に体を貫いた。体が弓なりにしなる。

「そんなに突き出さんでも、ちゃんと弄ってやるからのう」

そう言って、カクが手のひらで胸の頂点を優しく転がす。「あっ、あっ、ああっ!」体はまだしなりつづけ、戻らない。夜は長い。
おしまい


夜長の戯れ(下)

官能小説,短編,ONEPIECE 3322字 No.56 

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