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溺れ月漏れる吐息、水音、前から #カク

「前から思っとったんじゃけど」

 カクくんは私の目をまっすぐ見ながら言った。そうやって見つめながら、指でナカをかき回すのはやめて欲しい。反応をつぶさに観察されているみたいで、目をつむってしまう。でも目をつむると、弄られているところ、弄られていないところ、カクくんの声、息、体温、そういうのを全部掬い上げてしまう。

ウカさんはずいぶん静かにイくのう」
「────ッ! ッはぁ……はぁ……」

 ナカの弱いところを抉られながら、親指でクリトリスを押し潰されたので、私はカクくんが言うように静かに絶頂を迎えた。確かに私はあまり喘がない。「……、ッ、不安になる……?」と恐る恐る聞くと、カクくんは「何が?」と問い返してくる。

「昔も、言われた」
「他の男の話は聞きたくないの~」

 カクくんが笑いながら、果てたばかりでうねうねしているのをものともせず、ぐにぐにと指の本数を増やしてくる。ゆっくり押し広げられていく圧迫感に、背中が反っていく。辛うじて「ごめんなさい」と言うと「嘘じゃ、嘘。悪かった」と謝りながら空いている手で乳首を戯れに摘まむ。それでも私の声は出ない。吐息が漏れるだけだ。

「ッ、ぁ……、ふ……」

 だからか、ぐちゅ、ぐちゅ、とやけに水音が響く気がして、恥ずかしかった。耳を塞ぎたくとも、両手はいつもシーツを握りしめていて、それはかなわない。

「不安になんかなりゃせんよ」
「ァっ……、ま、た──ッ!」

 ウカさんが気持ちよさそうなのは十分わかるからの、というカクくんの声を聞きながら私はまた果てた。
 カクくんはもうずっと私のナカに指を入れて楽しんでいる。私のソコは乾くどころか、とろとろと蜜を流し続け、カクくんの指を咥えて離さない。「一本でもきついのう」だとか「ここじゃろ、もうばれとるからな」だとか、いちいち言っては私に意識させる。

「はあはあ息が上がっとるし、乳首はずっと勃ちっぱなしじゃし、鳥肌もすごいし、何よりこの、ナカがのう。気持ちいいたびに、きゅっきゅっ、てしとるじゃろ? わしの指をもぐもぐ咥えるばっかりで、全然離してくれんしなあ」

 ばればれじゃろ~、と屈託のない笑顔で私の「気持ちいい」を羅列される。私は「気持ちいい」が伝わってるか不安で聞いたはずなのに、全部ばれてる、と自覚した途端、また果ててしまった。カクくんには全部ばれてる。きっとまたすぐイかされる。

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おしまい

官能小説,長編・連作,ONEPIECE,adlut night 1053字 No.39 

僕の愛い人 責任取って、触れる、見ないで #カク

「ねえ、いつもどうしてるの?」

 床に座りベッドにもたれる姿勢で雑誌を読んでいたカクは、ベッドの上で同じように雑誌を読んでいたはずのウカから降ってきた、だいぶ抽象的な質問に首をかしげることしかできなかった。読んでいた雑誌から顔を上げ、後ろを覗き込むようにしてウカをうかがってみるがウカはこちらを見るだけで何も言わない。仕方なく「どうしてるって?」と問うてみる。

「じい」
「G?」
「マスターベーション」
「はぁ!?」

 急に何を、とカクは憤るがウカはカクの怒りなぞどこ吹く風、といった表情だ。
 暇なのが悪い、とカクは思った。今日は雨が降っていて、とはいえ、自由になる金も乏しく、飯も済ませてしまい、結局何をするでもなく、ごろごろするだけの一日になろうとしていた。
 雑誌を閉じたウカが寄ってきて、カクの肩越しに股の間に手を伸ばす。ふに、とした感触を気に入ったのか、ウカはそのまま服の上からカクの股間のモノをやわやわと揉みしだいた。頬と頬とが触れ合い、ウカの体温であたたまった香りがカクの鼻腔を掠めていく。
 部屋着では守備力が低い。ほんの少しの時間でカクの陰茎はすっかり勃ちあがってしまう。ウカが満足そうに笑った気がした。

「で、このあとどうするの?」
「どうするって……。本気で見たいんか?」
「ぜひとも」

 はあああ、と大きく大きくため息をついたカクは尻を浮かせてスウェットと下着を一気に膝まで下ろした。幸い下着に染みはなく少しほっとする。我ながら情けない格好だな、とカクは気まずく、さっさと済ませようと、天を仰いでいる己を握って扱いた。
 感情を込めないように、作業のように、淡々と右手を上下させる。それでも刺激は刺激に違いなく、早くウカが満足してくれないかとそればかり思うのに、ウカは「そんなに強くて大丈夫なの?」と興味が尽きないようだ。

「あんまりまじまじと見んで欲しいんじゃけど」
「ええ? じゃあ……、ねえ、どんなこと考えてしてる?」
「ッ……それは、個人情報じゃろ」
「ちょっとだけ! ちょっとだけ!」

 カクは諦めて「昨日のウカはぬるぬるじゃったなあ、とか」「きゅうきゅう締め付けてきて最高じゃったなあ、とか」などと苦し紛れに言ってみるが、ウカは「へえ。他には?」と動じず、なんなら、ウカの色々を思い出したカクの方が大変だった。さっと見せて終わるつもりだったのに、点火された欲望は燃え広がる一方だ。右手は止まらない。

「んぁっ! あっ、ちょ、ああっ」

 ウカはカクの耳に舌を差し入れ、わざと水音をたてた。ウカには、ぴちゃ、ぴちゃ、と子猫がミルクを飲むような可愛らしい音に聞こえているが、カクにはどんなに卑猥に聞こえているのだろう。顎を反らせて「ぁああッ」と喘ぐカクが答えだろうか。
 耳から舌を抜くと、怒ったような顔したカクがウカを見つめてきた。

「……じゃろうな?」
「ん? なに?」
「責任、取ってくれるんじゃろうな?」

 言い終わるや否や、カクはベッドに飛び乗り、ウカを組み敷いた。そしてそのまま、唇を重ね、荒々しくウカの口内を舌で蹂躙する。ウカは「待って」とも「ストップ」とも言えず、ああこれはやりすぎたかもしれない、と遅すぎる後悔をする。

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おしまい

官能小説,長編・連作,ONEPIECE,adlut night 1400字 No.38 

息絡む夜 耐える、慰めてほしい、舌 #カク

「おっぱい、揉んでみる?」

 がやがやとした酒場で、その台詞はやけにはっきりと聞こえた。カクは飲んでいた酒を吹き出しそうになったのをぐっと耐え、そっと周囲の気配を探った。みな、己の卓でそれぞれを話題を楽しんでいるようでほっとする。意外と声は大きくなかったのかもしれない。

「なんでそうなる」

 むせそうになった喉を整え急いで聞いた。

「男の人はそれで元気出るって聞いたから。幸い、私には遠慮するパートナーもいないし」

 ウカは何でもないふうに答えた後、カクもいないでしょ? とまあまあ失礼な確認を続けた。カクはその問いに無言を貫き、微動だにしなかったのに、

「じゃあ、いいじゃない」

 と勝手に話を進めようとする。

「良くないわい。大体、揉んだらあんあん言うじゃろ。そしたら、そういうことになるじゃろうが」
「うーん……揉まれるだけならなんともないよ。肉塊って感じ」

 何がどうしてこうなった。カクは俯いて深くため息をついた。
 カクはただ、最近仕事が多い、いいことがない、もう疲れた、慰めが欲しい、とよく酒場で一緒になる飲み友達のウカにぼやいだだけだ。今日もたまたま店で会ったのでそのまま卓を共にしただけ。ごくごく稀に、彼女に対して下半身が反応しないこともなかったが、生理現象、生理現象、と己に言い聞かせていた。なぜなら、彼女にまったくその気がなさそうだったから。

「他の男にも言っとるんか、これ」

 怒気をこめたカクの言葉に、ウカは持っていたジョッキをゴン、とテーブルに叩きつける。そして

「言ってないよ! カクが初めてに決まってるじゃん」

 失礼しちゃう、と頬を膨らませる。カクは下半身に血が集まるのを感じながら、そのままにした。

「出るか」

 ウカは特に何を尋ねるでもなく、カクに倣って席を立った。



 店を出たウカは、うちくる? と短く言った。カクもそれに、おう、と短く返した。そのあとの道中はいつもの二人だった。さっきの店のこれが美味しかった、また頼もうなどと、とりとめのない話をしているうちに、ウカの部屋に着く。
 あんまりちゃんと見ないでね、と招かれたウカの部屋は、思っていたより殺風景だった。家具らしい家具は大きなベッドだけ。ウカは、柔らかい素材のブラウスにタイトなスカート、といういで立ちが多く、もっと女性らしい部屋を想像していた。
 仕方なく、ソファ代わりにベッドへ腰かける。サイドテーブルに水を置いたウカは、カクに脚を広げさせるとそこに腰かけ、

「はい、じゃあどうぞ」

 と背中を向けてきた。胸を差し出してくるくせに、対面じゃ恥ずかしい、と零す彼女の羞恥心はよくわからない。結局、カクの足の間におさまったウカの小さな肩に顎をのせる。彼女の部屋の匂いが鼻腔をくすぐった。
 ここからどうしたものか、とひとまずモゾモゾと体勢を整える振りをして、ついでに彼女の手首を握ったカクの口の端は、緩やかに上がった。そして、へえ? と肩眉を上げる。

「ほんとにいいんじゃな?」

 何を言われてもやめるつもりもないが、一応、形だけ念押しした。ウカは、どうぞどうぞと軽い返事だ。カクは出そうになる笑い声を抑える。さっき握った手首から取れた速い脈。あの心拍数で、この状況で、まだなお『普通』を取り繕うとしているウカは、どんな顔をしているのやら。

「それなら遠慮なく」

 カクもウカに倣って淡々と事に及ぶことにする。だが、下から掬い上げるようにその膨らみに手のひらを当てたカクはすぐに、おいおい、と頭を抱えたくなった。カクがこれから弄ぶ『ソレ』は当然、下着によってある程度補正された感触だろうと予想していたのだが、意を決して触れたそれは思っていたよりずっと柔らかかった。これは。

ウカ、お前……」
「ああ、今日は暑かったし、つけてなかったの。服もゆったりしてるからバレないと思って」

 わからなかったでしょう? こちらを振り返りながら、あっけらかんと告げるウカに、無性に腹が立ってくる。薄布を幾重にも重ねたような彼女のブラウスは、確かにボディラインを拾わなかった。カクも触れるまで気づかなかった。それにしても。だからといって。

「気づかんかったのう」

 嘘をつくのも癪で、仕方なく本当のことを白状しながら、親指と他の四指とでやわやわと双丘を揉みしだき反応を見る。薄布越しの膨らみは、それでも随分柔らかかった。少し上に持ち上げてみて、手に乗る重さとぬくもりを確かめる。ウカの息は、特段乱れなかった。揉まれるだけなら、というのは嘘ではなさそうだ。先ほどの脈の速さは、単に『触れられること』に緊張してたらしい。それなら、ば。カクは賭けに出てみることにした。



「ん゛あ゛あッ!!」

 カクが揉みながら見当をつけていたそれを、両方ともきゅっと押し潰すように摘まむと、ウカは悲鳴のような喘ぎ声と共に、背中を勢いよくしならせた。その瞬間カクは、勝った、と口角を歪めた。そして、弄りやすくてちょうどいいとほくそ笑み、ブラウスの上から的確に摘まんだウカの先端を追い詰めるように人差し指でカリカリとこする。逃がさない。
 摘まんだそれが、みるみるうちに固さを増していくのを指で確かめながら、ウカの肩越しに目でも確認する。突然の刺激になすすべもないウカの突起はブラウスを押し上げて健気な主張をしていた。ウカは声も出せず、ただ口を開けて、細い喉をさらけ出している。舌が助けを求めるように震え、喉の奥では、ぁ、ぁ、と漏れた息が声帯を震わせて音になっていた。
 カクはやめない。この一瞬で、抵抗する気力を、ウカの正気を奪いたかった。機械のように正確に、ウカがくねらす身体を逃がさないように、でも、決して力を入れすぎず、たった二つの小さな突起から快感だけをウカに与えていく。
 ウカの感度は知らなかった。反応が悪ければ、すまん当たってしまったわいと適当に誤魔化してやめるつもりだった。でもこれだ。雰囲気づくり? フェザータッチ? 徐々に高めていく性感? 知るか。
 ウカの手が抗議するようにカクの腕に辛うじて伸びたが、それはあまりに弱々しく、カクの動きを止めるには至らなかった。カクは、腕に添えられたウカの指に力が入り、彼女のつま先がぴんと伸びたのを見計らって、手を止めた。ウカの身体が一気に脱力する。はあはあと肩で息をし呼吸を整えるウカが息を大きく吐いたところで、カクはウカのブラウスの裾からすっと手を差し入れた。あ、と気づいたウカに抗う力はない。
 カクは固くしこった突起に指を添え、それを上下左右に動かした。押し込むようにしてみたり、円を描くように回してみたり、弾くようになぞってみたり、指の動きに合わせて先端がくにくにと色んな方を向く。

「あっ! いやッ」

 背をしならせていた先ほどまでと異なり、今度のウカは背を丸め、カクの指に呼応するように身体をびくつかせた。声も我慢できないようだ。だが、いくら背を丸めたところで、後ろには自分がいるのだから避けようとしても限界がある。結局、ウカはカクにぴたりと身体を密着させただけだった。

「ち、がうッ、あァッ──」

 ウカがようやく言葉らしきものを発する。『ちがう』と。話が違う、とそう抗議しているのだろうがもう遅い。

「何が違うんじゃ? ちゃんと揉んどるじゃろ」

 言いながら、ぐりぐりと突起の根元を転がすようにいじった。両方とも万遍なく。カクは、もうずっと両の膨らみから手を離していない。服越しに弄るのもよかったが、触れたウカの素肌はしっとりと吸い付くようで気に入った。たぷ、と揺れる肉の感触は自分の身体のどこにもない。柔肉に指が沈み、でも跳ね返してくる。それなのに、先端の突起はわかりやすく屹立していて、こんなに目立つものを弄らないのは無理な話だった。

「そん、なッ! あっ、やッ」
「誰に何を聞いたのか知らんが、ただ揉むだけよりこっちの方がずっといいじゃろ?」
「~~~~ッ!」
「良さそうで何よりじゃ」
「ちがッ、う」

 また『ちがう』だ。まあでも、言うだけならいいか。言い続けるなら、『良い』と言うまでやめなければいいだけ。幸い自分の気は長い。

「わしはこんなことせんと、本当にそう思っておったのか?」

 ウカの耳元で囁いたほとんど息だけの声は、それだけでウカの官能を刺激するようだ。ウカは問いへの答えになりうる反応はしなかった。ただ、畳んだ両脚をもどかしそうに擦り合わせただけ。腰が切なげに揺れ、もじもじと太もも同士を擦りつけるその姿も、なかなかいじらしく楽しめるものではあったが、カクは違う楽しみを思いつく。
 カクは先端への刺激はもちろんそのままに、器用に自らの足をウカの足に絡ませると、ウカが足を閉じることが出来ないよう固定した。タイトスカートが腰のあたりまでめくりあがるが、残念ながら下着まではよく見えない。
 だが、ウカにとっては羞恥心を存分に煽る体勢のようだ。顔を背け目を閉じている。その状態で、またコリコリとした感触を指で楽しむと、自由が許されている腰だけが前後し、腹筋がひくつく。

「今日は胸を揉む、それだけのはずじゃろ? ずるはいかんなあ」

 もどかしさに脚をすり合わせていた、とカクに気づかれたウカはたちまち顔を真っ赤にした。気をよくしたカクは、赤く上気しているウカの耳におもむろに舌を差し入れる。そのまま抱きしめるようにホールドして、先端への愛撫を続けると、ウカの身体がカクの指にあわせて面白いように跳ねた。その振動をカクは全身で受け止め楽しんだ。快感をどうにも逃がせず翻弄されているウカを抱きとめ、カクはひたすら指だけを小刻みに動かす。

「ああっ、も、だめッ! むりぃッ、アッあッ、ああッ」
「駄目でも無理でもないじゃろ。そのまま気持ちよくなっとれ」
「んんんんッ──!」
「はあ、いい声じゃなあ。癒される。効果抜群じゃ」

カクは言いながら、服の中からそっと手を抜いた。足のホールドは決して緩めず。

「も、もうッ、おわった?」
「まさか」

 カクはまたブラウスの上から乳輪ごと乳首を摘まんだ。また初めからだ。勝手に油断していたウカの喉が、ひゅっと鳴る。

「あああッ! ああっ、あッあッ……ッあ──」

 ウカが声をなくしてもカリカリと執拗に擦る。ウカの内股がぶるぶるっと大きく震え、突起が一際充血し固さを増してもなお、動きを緩めこそすれ、止めはしなかった。ゆるゆると弄んでいると、徐々にまた乳首が固くなり、その固さに合わせてそのまま好きに弄っていると、仰け反って震え、脱力する。その繰り返しだ。

「びくびくびくびく、かわいいのう。ウカは」

 何度それを繰り返したかは定かではないが、ウカはすっかりカクに身体を預けている。抱きしめていた力を少し抜くと、ウカの手がそろりと股の間に伸びた。それを制するようにまた先端を擦る。

「──ッ!」
「わしはもう十分元気になったんじゃけど……ウカは違うみたいじゃの」
「ふっ、あっ、カ、ク。その、」

 こちらから確認できないタイトスカートの向こう側が、いったいどうなっているのか想像して、唾を飲む。その音はウカにも聞こえたはずだ。

「いいこと教えてくれたお礼もせんといかんし、言うてみい。どうしたい?」

 悪魔みたいなカクのささやきに、ウカは迷う。そんなウカをからかうように、またカクの指が動きだす。カクの気は長い。本当に。

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おしまい

官能小説,長編・連作,ONEPIECE,adlut night 4764字 No.37 

花隠り 恥ずかしがり、死角、抱きしめて #カク

「なァ、いいじゃろう?」

 「こんなところまで来る物好きはおらんて」「大丈夫じゃから」「誰か来たらすぐやめるから」とカクは説き伏せるように繰り返しウカに言い聞かせた。ウカは渋々といった顔で、一回だけ細い首を縦に振って、こくりと頷く。ウカの同意に気を良くしたカクはぺろ、と唇をなめて、念には念を、とドアからの死角に位置どった。ウカがわかりやすくほっとしたのがわかった。

「職場ってだけで、なんでこうも興奮するんじゃろうなあ?」

 言いながら、タイトスカートから伸びるウカの太ももを指先だけで下から上へと撫でた。それだけでウカの口から「んッ……」と小さい声が漏れる。ウカはそれが悔しかったのかカクを下から睨みながら「職場でしちゃ、いけないことだからでしょ!」と抗議にも似た言葉を続けたが、カクはそれを無視して上から下へ、下から上へ指を往復させ続けた。そうして少しずつ、指先を鼠径部に近づけていく。
 古い資料を保管するだけの資料室には余程のことがなければ誰も訪れない。しかも今は昼休み。窓から差し込む光で埃がキラキラと輝くのを見て「こんな昼間から、やらしいのう」とウカの耳元で囁く。ウカは案の定「カクがどうしてもって……っあ、い、言ったん、じゃん」と自分は悪くない、と喘ぎ混じりで言い訳をしてくる。

「そうじゃ、そうじゃ。わしのせいじゃな。ウカは仕方なくわしに付き合ってくれてるんじゃった」
「そ、そうは、言ってないけど……」

 俯きながら蚊の泣くような声で「私だってここ最近忙しくて会えてなかったから、その」と恥ずかしがるウカのその顔がたまらなくて、カクはつい唇を唇で塞いでしまう。驚いてあいたウカの口にすかさず舌を差し入れて、ウカの舌を追いかける。上顎をなぞれば「ん゛んんッ」とくぐもったウカの声がカクの鼓膜を震わせてぞくぞくした。
 カクはウカが快感から逃げないようにウカの足の間に自分の足をいれ、両手でウカの後頭部と腰をホールドする。抱きしめてもう離さない。腕に力を入れて身体を密着させると、ウカがびくびくと体を震わせているのが分かる。カクは心地よい微振動を感じながら、犯すようなキスを続けた。

 「今日だけは残業せんでくれんか?」カクが問うとウカが蕩けた瞳をそらしながら小さく頷いた。カクは安心してまたキスを再開する。

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おしまい

官能小説,長編・連作,ONEPIECE,adlut night 1022字 No.36 

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